amethyst-222’s diary

親から離れて心の安定を手に入れた経過の話

いつも偽物

小さな頃からベーシックな物が好きだった。

本当に好きな物を少なく、清潔に所有したい欲があった。

 

いいなぁと思う商品があっても、本物の物は買ってもらえなくて、それに似せた偽物を与えられていた。

 

サンリオのキャラクターの物を一つも買ってもらえなくて、ずっと憧れていたある日、にこにこした母が「あんたの欲しいもの買ってきたよ」と言って、出してきた物はそのキャラクターに似せた、でも誰もが明らかに偽物とわかる適当なキャラクターだったから、引きつってしまった。

 

「せっかく買ってやったのに、あんたは素直じゃない」ってビンタされたけど、欲しくない物を与えられてどう喜べば良かったのか。

 

母親はたくさんの物を所有したいという人だったから、ただの物や安い物をたくさん与えてくれた。

 

質より量だった。

いつも同じ服を着るなんて貧乏に見えるって考えだったから、本当に気に入った物を買ってもらったことはない。

 

そんなに高い物をねだっている訳ではないのに、必要な物を買うにしてもバザーか処分コーナーからでないと選ばせてもらえなかった。

 

今でも覚えているいくつかの物がある。

新品の鏡を買ってもらったはずなのに、お店にあるその時からひびが入っていた鏡。

 

嫌いな物を身につける苦痛。

処分コーナーからとはいえ、選ばされると「自分が選んで買ってもらったもの」というカテゴリーにされてしまい、「せっかく買ってやったのに使いやしない!」「わがまま」という評価が私にくだされた。

 

しまう場所もないたくさんの物。

埃をかぶってぐちゃぐちゃで放置されていた物。

 

お友達を呼べなかった散らかった家。

リビングにエアコンがついているのに、そのエアコンは使うことが許されなくて、いつも汗でべたべただった。

 

兄の部屋だけは個室で、エアコンを常時使用する許可が与えられていた。

 

父は通路のような場所で寝かされ、私と妹は子ども部屋という位置づけの、母の物置き場で寝かされていた。

 

親のことは知られたら恥ずかしいこと、恥だと思っていたから、誰にも言えなかった。

 

ブログを書くことにしたら、いろんなことを思い出した。