リビングで寝ている夫を枕にする
テレビを観ながら夫の肩を揉んでいたら、10分くらいで寝てしまった。ちょうどいいから夫の肩を枕にして、ごろんと横になっている。
夫や子どもとくっついていると、満ち足りた気持ちになる。幸せだなと思う。
家がくつろげる場所だと、どこにも行かなくていいから、のんびりできる。
10年前は初めての子育てで無我夢中な時期で、20年前は孤独で死ぬことばかり考えていた。眠れないから、夜も一人で散歩に出ていた。30年前は、実家の家族の中で自分だけがのけものにされて、ブスとか臭いとか言われていた。
ずっと、馴染める人がいなくて、親や兄弟にすら馴染めなくて、お友達にも馴染めなくて、人といることは息を潜めて苦しい時間だった。人といて、こんなにのんびり息が吸えるなんて、嘘みたいだ。
今の家には、私のことを大好きだと言ってくれる家族がいる。それが何より嬉しい。
夫を枕にして、夫の心臓の音を聞きながらいろんなことに思いを馳せる。