母に似てしまう恐怖
母と縁を切った頃の話。
支配された人生は終わりにして、別人になって、生きることも子育ても楽しんでいこうと方法を模索していた。
楽しもうとしているのに、夫や娘に対するちょっとした物言いとかがぞっとする程母に似ていて、その事実に気がついた時は恐怖だった。
もう母とは関わらないと決め、離れているのに、身体が母に乗っ取られるような感覚。
子どもを通して知り合った友人にお盆やお正月の予定を聞かれる頃になると、うまく嘘もつけなくて、しどろもどろになる自分も歯痒くて、どんどん病んだ。
家から歩いてすぐのところに、精神科があった。話を聞いてアドバイスをくれる人を得たくて、精神科に電話した。予約の為だった。めちゃくちゃ勇気を出した。
なのに、自分で電話をかけて説明出来る方はうちでは診ていないと、にべもない返事だった。
精神科の受付の方に心療内科に電話してみたらと教えてもらったので、心療内科に電話してみるものの、近場で通えそうなところは予約が数カ月先までいっぱいだった。一歳の娘を連れて通うには現実的な距離ではなくて、病院にすら通えない現実にまた追い詰められた。
誰かに親のことを聞いてほしくて、でも、知り合いには知られたくないから、何かないかと探すうちに、その当時流行っていた心屋さんに行き当たった。
お弟子さん達のやっているセミナーがあった。予約して行ってみた。
そこで、講師の方にも、同席していた方にも母のことを聞いてもらった。母の育て方は当たり前じゃなかったということを知れたのが大きかった。同席した同じ年齢くらいの同性に話せたことがとても大きかった。
ここから、一歩進めた感じになった。